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■おじいちゃん

『人はパンのみに生くるものにあらず〜』パン代稼ぐために、昼間老人ホームで働いてます。
最近ご入居されたショーン・コネリー似のおじいちゃん。
今日戦争体験の話してたら、海軍の特攻隊で飛行機乗って、まさにこれから突入寸前ってときに、
中止命令あり終戦。現在まで生き長らえたそうな。
わだつみの声じゃないけど、特攻する前になんか遺書のようなものでも一筆書いたんですか?と訊くと、
「ああいうのを書けた人たちは、ボクらより余裕のあった人たちですよ。ぼくらはそんな余裕なんてなく、
ただただ特攻に詰め込まれましたよ」とはにかんだような微笑をたたえる。
いかにも野暮な質問だなと思いながらも、
戦争や国を恨みませんでしたか?死を覚悟するのは無念じゃありませんでしたか?との問いに、
「国のためという気持ちではなかったですね。毎日空襲でボンボン周りの人たちが殺されているし、どうせ自分も死ぬのなら、家族や親戚の仇をとって死んでやろうという思いでしたよ。」

正直な答えだなあ。
まぁ、でも60年も前の極限状態での心境、どこまで正確な記憶なのかは定かじゃないけど。
戦争の是非とか、理不尽な死を迎えるということに対してどうこうではなく、「どうせ死ぬなら仇討ち」って、めちゃめちゃリアルだなあ。なんか当たり前のようにやるせない思いと、リアルな言葉から漂う人臭さへの安堵のようなものが入り混じった妙な気持ちになりました。60年も昔のことだけど、おじいちゃん、やっぱ仇をとっちゃいけないよ、とかは言えないな。